「川崎市の支援で開放特許の活用が進む」など【知財ニュースまとめ】

「川崎市の支援で開放特許の活用が進む」など【知財ニュースまとめ】

川崎市の支援で開放特許の活用が進む

以前に当サイトでも紹介しましたが、神奈川県の川崎市が開放特許の活用について積極的な支援を行うことで以前より注目されています。

開放特許とは、特許権者が、他者に実施を許諾する意思のある特許のことです(注:特許権が放棄されているわけではありません)。

開放特許の特許権者は、開放特許の実施者への実施許諾によってライセンス料等の利益を受けることができます。

 

一方、開放特許の実施者は、自身では発明できないような特許技術を使用することができます。

このため、開放特許は、一般的に、大企業や研究機関が保有する開放特許の技術を中小企業が使用するというパターンで活用されています。

まだ川崎市のウェブサイト上には掲載されておりませんが、『日本経済新聞』によると、開放特許の使用に関してNHKとの契約を成立させたデータープロセスサービス(川崎市)が、勤怠管理ソフトを開発・発売したそうです。

『川崎市』(2016年11月15日)
http://www.city.kawasaki.jp/280/page/0000017805.html
http://www.kawasaki-net.ne.jp/jinzai/chitekizaisan.html

トランプ氏、中国の商標訴訟で勝利

アメリカ大統領選で勝利を収めたドナルド・トランプ氏は、不動産王としても知られています。記事によると、トランプ氏は中国で不動産業を展開するために、同国で「TRUMP」を商標登録出願をしていた、というお話です。

しかし、トランプ氏の出願よりも前に、他人が同じ業種について「TRUMP」について出願をし、既に商標登録されていたようです。

商標制度は、登録された商標の表示等を指定された商品やサービス等の範囲において、商標権者に独占させる制度です。このため、一般的に、既に存在している商標登録と同じ商標を、同じ業種について他人が商標登録出願しても認められません。

 

これまでトランプ氏の中国での商標登録出願は、先に登録された他人の商標登録が存在していることを理由に認められていなかったようです。

ところが今回、これまでの判断が覆って、トランプ氏の商標登録出願が暫定的に認められたとのことです。なお、これまでの判断がなぜ覆ったのか、その理由は不明だそうです。

『ウォール・ストリート・ジャーナル日本版』(2016年11月15日)
http://jp.wsj.com/articles/SB10780138144506903447704582437500244936914

ルービックキューブの形状についての商標登録が無効に

記事によると、ルービックキューブは、その形状について、欧州で商標登録がなされていたとのことです。

しかし今回、欧州司法裁判所(ECJ)により、ルービックキューブの形状に関する商標登録を無効とする判断がなされたようです。

『AFPBB News』(2016年11月12日)
http://www.afpbb.com/articles/-/3107710

ドワンゴ、FC2を提訴 動画コメント特許侵害を主張

動画サイト「ニコニコ動画」等を運営するドワンゴが、同社の保有する特許権を侵害しているとして、同じく動画サイト「FC2動画」等を運営するFC2とホームページシステムの2社を提訴したそうです。

ドワンゴがFC2等によって侵害されているとする特許権は、「ニコニコ動画」の特徴であるユーザーのコメントを動画上に流すシステム(いわゆる「弾幕」)に関するもののようです。

なお、今年7月には逆に、FC2が同社の保有する「ブロマガ」の登録商標を侵害しているとしてドワンゴを提訴してもいます。

『ITmedia』(2016年11月15日)
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1611/15/news128.html

全業種企業の特許ランキング……1位が三菱電機でトヨタ自動車は2位、ホンダが躍進

特許の資産としての価値の評価は、さまざまな要因によって変化するために、非常に難しいとされています。例えば、特許の資産としての価値は、誰もが実施したい特許については高く、反対に誰も実施しないような特許については低くなります。

パテントリザルトでは、特許資産を量と質の両面から総合評価して作成した、特許資産規模ランキングが公開されています。

今回公開されたのは全業種を対象としたものですが、その他にも各業種ごとのランキングも公開されています。

『Patent Result』(2016年11月8日)
https://www.patentresult.co.jp/news/2016/11/all.html

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出典:『「川崎市の支援で開放特許の活用が進む」など【知財ニュースまとめ】』開発NEXT


弁理士。コスモス特許事務所パートナー。1980年愛知県生まれ。愛知大学卒業、名古屋工業大学大学院修了。LECで弁理士受験の講師を務める。オモシロ特許研究会を主宰し、知的財産権の大切さを伝えるため全国で講演を行う。自身、商標権を活かしたアイデア商品を作るベンチャー企業、TimeFactory株式会社を設立、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標・ものづくりを応援するフリーペーパー『開発NEXT』を発行、「開発NEXT Web」( http://kaihatsu-next.com/ )を運営している。