UV接着剤
近年、急速に進んでいるIoT化。
IoT化を支えるスマートフォンや電子部品には、「UV接着剤」という特殊な接着剤が使われています。
テクダイヤは、この「UV接着剤」の塗布技術に貢献しています。
①UV接着剤とは?
②UV接着剤の原理
③UV接着剤の特徴
④テクダイヤのディスペンサーノズルxUV接着剤
UV接着剤とは?
UV接着剤とは、UV(UltraViolet,紫外線)を当てると、硬くなる接着剤のこと。
ハードディスクドライブ(HDD)の部品の接着や、スマートフォンのカメラに使われるレンズの接着などに、使用されています。
UV接着剤は、ウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート、エポキシアクリレートの大きく3種類に分けられます。
それぞれ下記のような特徴があり、用途によって接着剤を選択する必要があります。
◎ウレタンアクリレート
密着性がある
◎アクリル樹脂アクリレート
透明性、反りが少ない
◎エポキシアクリレート
剛直、高屈折、耐熱性がある
UV接着剤の原理
UV接着剤は、モノマー(又はオリゴマー)、光重合開始剤、その他添加剤で構成されています。
接着剤にUVを当てると、光重合という反応が起き、モノマー同士が何個もつながってできるポリマーに変化します。
モノマーからポリマーになると、分子量が大きくなり、液状を維持できないため、、接着剤は、液体から固体へと変化します。
UV接着剤の特徴
UV接着剤には、下記のような特徴があります。
特に、熱硬化による接着剤との比較においては、多数のメリットがあります。
(1)短時間で固まる・乾燥する。
熱硬化の場合は、溶剤が揮発するまで乾燥させなければならず、時間がかかってしまいます。
UV接着剤の場合は、数秒程度で固まるので、短時間での工程で硬化できます。
(2)熱を与えないため、接着剤を塗布する部品やパネルへのダメージが少ない。
熱硬化の場合、温度をかけなければいけないため、温度に耐性の無い部品には使用できません。
UV接着剤は反応の際、少量の熱が発生しますがその他に熱を加えず、
紫外線照射のみで硬化ができます。
(3)環境にやさしい
化学反応による硬化のため、有機溶剤を使用しません。
そのため、排出物も少なく環境にやさしいプロセスになります。ただ、基本的には紫外線を当てる部分のみが硬化されるので、
紫外線が届かないような厚みのあるワークには使用できないという特徴があります。
テクダイヤのディスペンサーノズル×UV接着剤
テクダイヤの製品には、ディスペンサーノズルという製品あります。
ディスペンサーノズルとは、UV接着剤が出てくる部分に使用する穴のあいた部品で、マヨネーズの先端にあるチューブのような役割を果たしています。
マヨネーズのチューブや、ホイップクリームチューブの先端は、中身が多く出すぎないよう、切り込みがいれてあったり、星形になっています。
これと同じ原理で、ディスペンサーノズルには様々な穴径があり、穴の直径によって塗布する溶剤の量が変わってきます。
UV接着剤の際、問題点としてよくあげられるのは「詰まりやすさ」。
例えば、ノズルの中で接着剤が滞留してしまうと、滞留した部分から次々と反応が起きてしまい、結局ノズルが詰まってしまうという問題点があります。
テクダイヤのノズルは、内側の段をなくし、内部の流動性を向上させて詰まりにくい構造になっています。