TS管理から見た中国工場管理の違い!!
前回は、ISO9001とTS16949の違いについて、講師である岩間先生の説明を紹介しました。
TSの場合、審査員が顧客目線で審査するというのはわたしにとっても新鮮なことでした。
顧客との約束と考えると、厳しい内容を求められるのもわかります。
今回は、岩間先生が事例として話してくれた2つの中国工場の管理について紹介します。
ひとつは日本人が総経理の電子部品製造工場(A工場)。
もうひとつは中国人が総経理のTシャツ製造工場(B工場)。
この2つの工場はすぐ近くにあり、たまたま岩間先生が両方に関与したので、
その違いを見ることができたとのこと。
最も大きな違いは、現場従業員の給料体系でした。
A工場は日給月給でノルマは存在するが、未達でも大きなおとがめなし。
対してB工場は個人ごとに請負。やったらやっただけの給料。(出来高制のことです)
岩間先生は、B工場の管理方法が中国には向いているのではないかと言っていました。
その理由のひとつとして、スーパーバイザーと呼ばれる現場を管理するスタッフが、
A工場では作業者50人に対して4名いた。
しかし、B工場では作業者300人に対して2人で管理が出来ていたことがある。
もうひとつB工場の管理で優れていると思ったのは、
出来高制なので不適合(不良)を出すと
当然給料から引かれる(良品しかカウントされない)訳ですが、
B工場では平均不良率よりも悪かった場合に、
その分だけをカットする仕組みにしていました。
この仕組みは初めて聞きましたが、ひとつのやり方だと思いました。