本質を見極めた骨太のカイゼンを行うために、ものづくり現場の仕組みを理解する

生産マネジメント入門〈1〉生産システム編 (マネジメント・テキスト)

藤本 隆宏

オススメする理由

ものづくり現場の仕組みを体系的に学べる

現場改善の前にやるべきことがあります。モノづくり現場の仕組みを理解することです。

現場の問題を解決するとき、次のような思考をたどるのが一般的です。

具体的な問題 → 問題の抽象化 → 具体的な解決策

 

 

問題を抽象化するには、現場の仕組みを体系的に知っている必要があります。

本書は生産の3条件QCD、それぞれの管理手法について、生産管理を中心に説明しています。生産活動を「情報処理」と解釈する知見も提示されていて、いろいろな気づきが得られる本です。現場を説明するキーワードが体系的に登場します。

 

基礎知識をしっかり理解しておけば、本質を見極めた骨太の改善活動を進められます。現場改善の手法を学ぶ前に、モノづくり現場の仕組みを体系的に学ぶべきです。

カイゼンに取り組む人へのメッセージ

“今”の状態を表す基準があいまいなまま、改善活動を始めていませんか?

現場改善で重要なのは標準です。“今”の状態を表す基準です。

標準のないところに改善活動はありません。改善活動の出発点は、“今”の立ち位置を把握することです。

改善後の状態と比べられるようにします。“今”の状態を表す基準があいまいなまま、改善活動を始めていませんか?


私がオススメします

伊藤 哉

株式会社工場経営研究所 代表取締役社長/製造業専門の工場経営コンサルタント

金属工学の専門家で製造/生産技術、生産管理、IEにも詳しい。エンジニアの視点で課題を設定して結果を出し、工場で儲ける仕組みを定着させることを得意とする。コア技術の見極めに重点を置いている。

大手特殊鋼メーカーで20年近く、一貫して工場勤務。その間、エンジニア、管理者としての腕を磨く。売上高数十億円規模の新規事業の柱となる新技術、新製品開発を主導し成功させる。技術開発の集大成として多数の特許を取得した。

その後、家族の事情で転職し、6年間にわたり複数の中小ものづくり現場の管理者を実地で経験した。 大手企業と中小現場の違いを肌で理解しているのが強み、人財育成の重要性も強調する技術系コンサルタントである。

技術立国日本と地域のために、前向きで活力ある中小製造企業を増やしたいとの一念で、中小製造業専門の指導機関・株式会社工場経営研究所を設立。
現在、同社代表取締役社長。1964年生まれ、名古屋大学大学院工学研究科前期課程修了。技術士(金属部門)