トヨタで実践される「自工程完結」を学び、“仕事”への理解を深める

現場からオフィスまで、全社で展開する トヨタの自工程完結―――リーダーになる人の仕事の進め方

佐々木 眞一

オススメの理由

仕事とは何か? 何のために行うのか? 重要なヒントが得られる

「製造業で働く」とはどういうことでしょうか?

当然製造現場で直接ものづくりに携わる方も多いと思います。一方である人は経理部門で製造原価を担当するかもしれません。

ある人は製品を作るために必要な部品を調達する購買部門で働くかもしれません。他にも開発設計、生産管理、人事、販売等直接ものづくりに携わる方だけではないと思います。

 

本書で紹介されている「自行程完結」はトヨタの工場に端を発し、現場改善に大きな効果をもたらした手法ですが、この手法は製造現場だけでなくバックオフィス含め「仕事」を行う全ての部門や人に有益なものとなっています。

当然仕事を効率的且つ効果的に行っていく上でのヒントになる要素も多いのですが、本書で書かれている中で重要なポイントの一つにそもそも「仕事」とは何なのか、「その仕事は何のために行うのか」が挙げられます。

 

これから社会人として働いていく中では当然理不尽だと思える仕事もやらなければいけないことがあります。

特に目的があって仕事をしている場合は良いのですが、よく見る悪い例としてはその仕事自体が目的化しており、何の役にも、誰の役にも立たない、それどころか大きな弊害を生んでいる様なことをやらされていると思うこともあるかと思います。

そんな時にも本書は重要なヒントを与えてくれると考えます。

製造業の若手・新入社員に向けたメッセージ

常に自分で考え、最善を尽くしていくこと!

IoTやインダストリー4.0の文脈で良く語られていますが、「モノ消費からコト消費へ」「製造業のサービス化」「マスカスタマイゼーション」等々、今製造業はグローバルレベルで大きな変化の波に晒されています。

今回本書をご紹介させて頂いた理由の一つには時代や働く場所、働き方が大きく変わったとしても決して自分で考えたことや、自分の経験から導き出したものは決してムダにならないと考えており、その際の重要な道しるべになってくれると考えたからです。

色々と大変なこともありますが、常に自分で考え最善を尽くしていくことが、これからの長い社会人生活において糧となっていくことは間違いありません。頑張ってください!


私がオススメします

朝井 由記

SAPジャパン株式会社