中国人スタッフの勘違い?

中国人スタッフの勘違い?

前回の記事はこちら>>

顧客要求を勝手に受入れ、現場に指示してしまった中国人管理者のAさん。

 

今回の対応方法は、手直し要否の判断基準を顧客サイドで決定する。
また、原因が顧客サイドにあるため、
対応の実施費用も顧客が負担することになるので、
対応実施に当たっては顧客からのゴーサインが必須でした。

 

顧客の日本本社の指示に基づき特別対応を始めるために現場に行って初めて、
既に対応を実施していたことがわかり日本人品質管理責任者はびっくりしました。
また、このことがひょんなことから顧客に知れてしまい、
「勝手なことをするな」と怒られてしまったのです。

 

ちょうどよい機会と捉え、現場への指示系統について見直しをすることにしました。
見直した結果は次の通りです。
「現場への指示事項は、今まで通り品質管理責任者が決定し、工場管理者へ指示を出す」

 

品質に関わる重要な指示は、
・工場管理者が現場への指示書を作成する
・品質管理責任者の承認印をもらう
・その指示書に基づいて現場に指示をする

 

指示書を作成することの利点は次のことが考えられます。
・工場管理者が指示の内容を正しく理解しているか確認できる
・指示書がないと現場に指示を出せない
・指示内容の履歴を残すことが出来る

 

この工場では、工場管理者を育成するために現場への指示は、
Aさんの仕事、責任としていました。
それが間違って理解されていた面もあったようです。

 

このことでAさんは自分が偉くなったと思い、
現場は自分の指示でどうにでも動くと勘違いしていたようなのです。

 

出典:中国人スタッフの勘違い?


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/