誰でも簡単にできる!QC工程表の作り方!
製造業においてかかせないアイテムがたくさんあると思います。
その中のひとつ、QC工程表の作り方を皆様にご紹介したいと思います。
QC工程表って何?
QC工程表は、1つの製品の原材料から出荷されるまでの各工程の「製造条件」や「管理方法」を工程の流れに沿って記載している表のことです。
各工程でどのような品質特性をチェックしているのかも記載しています。
QC工程表って何のためにあるのか?
さまざまな目的がありますが、私があってよかったと思った点を中心に説明いたします。
1.全体の生産プロセスを理解することができる。
入社1年目のひよっこ時代は、誰しもが自分の会社がどのような製品をどのように作っているのか知りません。
部材の調達から製造、出荷までのプロセスを完結・かつ明確に記載しているので、製造過程がイメージしやすくなります。
2.不良発生時の原因調査に役立つ
顧客クレームや問い合わせが発生したときに、QC工程表があれば、生産プロセスがすべて見えるため原因プロセスがどこにあるのか、検討がしやすくなります。
3.作業条件が人目でわかる
久しぶりに作業するときに条件書文書番号が思い出せないとき、あれでもない、これでもないとわざわざ探さなくてもQC工程表を見れば、すぐに文書番号を調べることができます。
QC工程表作成時のポイント
1.簡潔に!
各工程、記入できる項目は限られます。簡潔にわかりやすく書きましょう。
丸秘情報はむやみやたら記載しない!
QC工程表は時に取引先監査などでも使用されますので、特殊工具や丸秘な製造条件の書きすぎにはご用心を!
2.ナルシストになるな!
あれ?何のこと?と思うと思いますが、最初から最後まで自分一人で作ってすごいだろ!ではなく必ず周囲の人のチェックが大切です。
最初からカンペキなんて難しいです。
上司からのチェックや指摘から、どのようなことを、どのように書くのか、繰り返し学び、自分のステップアップの踏み台にしてください。
実際にQC工程表を作ってみよう!ステップ1 全工程を書き出す
部材投入から出荷までの工程を1つずつ記載しましょう。
(例)
1.部材投入
2.機械段取り
3.旋盤加工
4.洗浄
5.・・・・・・のように記載しましょう。
QC工程表のフォームは各企業ごとに異なると思います。過去に作成した工程表などを参照して、全工程を書き出してみましょう。
ステップ2 工程図記号を入れる
全工程表には、日本工業規格にて規定されている工程図記号(JIS Z 8206)を記載します。
JIS規格を参照し、先ほどのステップ1に記載した番号の横に記号を入れましょう。
(例)
JIS規格は添付のリンクから検索してみてください。
ステップ3 各工程の管理項目を記載
各工程の管理方法を決めて記載しましょう。
製造工程のプロセスを記載するときは、どの作業条件書を参照するのか、外観はどのような機器を使って確認するのかなどを記載しましょう。
検査工程を記載するときは、AQLやどの作業者が作業するのか、製造工程と同様にどの作業条件書を参照するのかなどを記載しましょう。
そして最後に文書番号の採番と上司への確認を忘れないようにしてください。
初めてQC工程表を作られる方も久しぶりに作られる方も、少しでもお役に立てればと思います。
品質保証部 ひかるぽん