上層部と現場との思い違い!!
会社決まりでは、技術部が行うことになっていた治具セッティングを現場の班長が行ったことで、不良が発生したというところまで書きました。
どうして班長が治具のセッティングをしたのかを調査していくと意外なことがわかりました。
このAという製品は工場の立ち上げ当初から生産している古い製品ということもあって治具のセッティングを工程の班長が行っていました。
本当にそうなのか確認をしてみると、古株の班長を含め班長全員が製品Aの治具セッティングは、班長が行うという認識であることがわかりました。
会社の決まりでは、その工程の治具はすべて技術部がセッティングするということになっています。
製造部長や工場長はそのような認識でしたが、現場の班長は製品によっては班長自らが治具のセッティングをすると認識していましたし、実際に行っていました。
ここに大きな認識のずれが存在していたのです。
実は、班長たちも治具のセッティングは技術部が行うという明文化されたルールは知っていました。
ところがすべての治具という認識はなく、比較的難易度の高い製品に関するルールと捉えていたのです。
これはお互いが思っている当たり前の違いが生む現象と言えます。
お互いが違う当たり前を持っていて、お互いに自分たちの当たり前で相手も行動していると考えてしまうのです。
こういう現象は不具合が起きたときに見つかることがほとんどです。
それを機会にしっかり是正することが大事です。