会社の測定器を使って色んなものを見てみるシリーズ:その①「ヨーグルトのフタに隠された技術」
フィリピン工場から東京本社へ帰任して、早4ヵ月。
時が経つのも早いものです。
現在は今までやってきた量産に関する業務に加え、技術開発業務を兼任中。
生産とはまた違った視点から製品と向き合う仕事に、日々勉強の毎日を過ごしている。
ところで、技術開発をやっていると、色んな測定器を使うことになる。
普段は開発品の特性分析や不良品の解析など、真面目なことに使われる様々な高性能測定器……
もっと色んなものを測定できたら面白いんじゃね?と思った。
そして生まれたこの企画、「会社の測定器を使って色んなものを見てみるシリーズ」(エライ人に怒られそう……)
記念すべき第一回目はこちらの品。
「ヨーグルトのフタ」
従来のヨーグルトのフタには、ヨーグルトがべったり張り付いていることが少なくない。
地味に不便で、あまり気持ち良いものではない。(フタに付いたヨーグルトを舐め取るのが好きな人は例外)
しかし、最近のフタにはヨーグルトが張り付かないような表面に加工されているらしい。
一体、どんな処理がされているのだろうか?
表面を触ってみると何やらザラザラとした手触り……
ここはいつもお世話になっている万能測定器、「3Dレーザー顕微鏡」先輩を使ってみた。
「3Dレーザー顕微鏡」とは、主に形状測定に使用される測定器のこと。
微細な形状を高精度で測定することができる優れものである。
では、実際に見てみると……
何やら泡のようなものがいっぱいある。
3D画像にしてみると……
本当に泡みたいな形だった。泡の高さは約3μm程度。
ザラザラした手触りの正体はこの凹凸だったようだ。
どうやらこのような微細な凹凸がヨーグルトを張り付かせない効果を生んでいる模様。
このように水を弾く効果を持つ凹凸を撥水構造と呼ぶらしい。
ただ、思いのほか規則性がない凹凸だったのでびっくりした。
これは普段では絶対に見ることがない世界を除いている様で意外と楽しい。
次回の測定物をお楽しみに。
リクエスト随時受付中。(ネタ切れしたらすみません)