不具合対策は各工場で同じが原則?!(後篇)
先日ある企業の生産技術者の方とお話をする機会がありました。その企業は中国へいち早く展開し、現在も中国内に数箇所の工場を持っています。品質不良の話題になって、各工場への対策展開をどうしたものか悩んでいるようでした。
話を聞いていくと、同じ製品で品質不良が発生した場合、対策を当然他の工場に水平展開していく必要がある。この点に関して何が正解かわかないということでした。
本社としては、同じ品質不良に関しては同じ対策を展開したいと考えている。その方が安全だし、管理もしやすいとも考えている。そうこれは本社側の論理。
ところが、工場で独自で対策を立てた場合、同じ品質不良でもその対策内容が違ってくることになる。本社としては、これは出来るだけ避けたいと考えていると言っていました。
工場で品質問題が起きたときに、いちいち本社の指示を待っている訳にもいかない。すると当然、こういった問題は起きることになります。
その生産技術者の方も本社としてはこうした方がよいと思っているものの、工場の事情も考えるとなかなか思う通りにはいかないことはわかっているようでした。それがすっきりしない顔になっている理由のようでした。
同じ品質不良に関する対策は、各工場で同じであることが本当に必要なのだろうか?これはその対策に問題がないという前提に立っています。もし、対策に問題があった場合、違う対策を実施している方で問題がなければ、それを問題があった方でも実施すればよいということになりますね。