工場の問題点を正しく認識しているか??(その2)
前回、日系中国工場の品質向上ない要因のひとつに駐在している日本人が問題点を正しく掴んでいないことがあるということを書きました。問題点を正しく掴んでいないのであるから、根本的な対策をとることは当然できません。表面的な対応に終始すること
になります。
特に利益の出ている工場ではその傾向が強いようです。そこそこの利益が出ているので、敢えて大きな改善や改革には踏み出さずに表面的な問題の対応で済ますのです。例えば、顧客クレームの件数だけを減らすことに注力するなど。
自分の赴任中に大きな問題が起きることなく無難に過ぎれば、それでよいというスタンスですね。
逆に利益の出ていない工場の場合は違います。利益を出すために問題点を潰す必要があり、真剣に何が問題か、そして問題点の所在を探して把握することに必死になります。真の問題点がわかれば、対策が打てます。時間はかかるかもしれませんが、必ず結果となって現れる時がきます。
常に問題意識を持つことが大事ですね。その意識を持つことで、最初はちょっとした問題に気が付くようになり、次第に大きな本質的な問題に目が行くようになります。
もう一つ言えることは、自社工場の当たり前を疑ってみることです。自分たちにとって当たり前のことが実は違っていた、なんてことはよくあることです。次回はそんな事例を紹介しようと思います。