不良を見つけた時の処置は万全??(その2)
前回、取引先に対しては先ず不良品を外にださない仕組みを作るようにしてきたとの話をしました。そのためには、不良品を発見したときにどのような処置をするか、きちんとルールが決まっていて全員がそのルール通りにやっているかが大事なところだと書いた。今回は、どうように取引先工場でそれを確認していたかを書いてみたいと思う。
この不良品を見つけた時の処置の確認は、工程の班長や作業者に直接ヒアリングを行うことで確かめていいました。可能な限り多くの人からヒアリングをしました。
班長が答えられなかったり間違った処置を言うことはめったにありませんが、作業者が班長と違う答えを言うことは少なからずありました。そうなると不良品が良品と混じって次工程や顧客に流れてしまう危険性が高まります。
なぜこの確認を重視しているかと言うと、いやと言うほどたくさん読んできた取引先から提出される不具合の原因対策報告書に、実は不良は社内で見つけたのであるが、その処置が不十分で良品と混じって出荷されてしまいましたという報告を何回も受けていたからなのです。
不良を社内の工程検査などでちゃんと発見しているのに、顧客に流出してしまう。実にもったいないことです。
顧客の立場からすると、もったいないという気持ちよりもちゃんとしてくれよとの気持ちとなります。
不良品を見つけた時の処置は、管理レベルの高い取引先でも100%出来ているところは多くはなかった。そこには、作業者全員に徹底することの難しさがある。