資格認定って重たい仕組み?

資格認定って重たい仕組み?

昨年ある会社の新規購入に伴う工場監査に関わらせてもらいました。

監査対象となった中国にある工場は、日本や欧米向けの製品を生産しているその関係では中堅どころといった位置付けの会社でした。

新規購入の工場監査では、ISO面と実際の工程確認の両面を行います。この時も粛々と監査を進めていきました。

 

ただ新しい製品の立ち上げなので実際にその製品がラインに流れるタイミングに合わせて進めていったのですが、多少のトラブルもありスケジュールを調整しながら行っていった。

比較的よく管理されている工場でしたが、是正・改善をお願いすべき項目はいくつかありました。

とてもよい点もあったので、今回はそのよい点を紹介したいと思います。

 

よい点というのは、資格認定をとても有効に活用していた点です。

多くの中国工場で資格認定制度は取り入れられています。ただ、資格認定をしているのは、特殊工程に限定しているのが実状ですね。

ところが、今回紹介する工場では、特殊工程だけでなく、工程で行われている多くの作業を資格認定の対象としていた点が大きく異なっていた。

 

この工場ではライン作業には半田付けや各種検査があります。前工程でもいろいろな装置を使っていました。それら作業や装置の取扱に関して、その作業ができる人に資格認定を与えていたのです。

もちろん資格認定を与えるためには、事前に教育をして試験に合格することが必要です。

資格認定というと仰々しく考える人が多いのではないかと思いますが、この会社はそんな感じはありませんでした。

 

そして、この資格認定を作業者のモチベーション向上、加えて作業者を管理する班長さんたちの仕事の責任にうまく結び付けていたところが素晴らしい。

続きは、次回に書かせてもらいます。

出典:中国工場での品質管理・品質改善


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/