バリバリの中国ローカル工場!
今回は、バリバリの純中国系の会社です。この会社はグループ企業を形成しており、今回紹介する会社はその1事業部ということになります。もちろん会社としては独立しています。
立地は工業団地の中ではなく、野原の中にあるというイメージです。周りに何もないわけではなく、ぽつぽつと工場もあります。
建屋は5つあります。メインの大きい建屋。これは1部が事務所になっています。他に3つの工場棟があります。1つは3階建てです。残りの1つは食堂で、幹部の人のみが食べているようでした。
3階建ての1棟を除いては、平屋となっていますが、天井は高く2階または3階の高さがあります。日本でもよく見る、天井の高いガランとした工場をイメージして下さい。
製造工程は、切断-熱処理-外経研磨-バレル-検査で、ものにより機械加工が入ることになります。今回は工程毎に状況をお話します。
1. 材料保管
1つの平屋の建物の1部が材料の倉庫になっていますが、当然空調はありません。窓ガラスも何枚か割れていました。
2. 切断
平屋の建物で作業をしています。天井が高いので、通常の天井高さにつけられている照明では、当然のことながら明るさが足りません。後から考えると、ここは多少暗くてもよい、十分な明るさを確保するつもりがないようでした。
ここの工程は、とてもきれいといえるものではありません。機械の上に油が溜まっていました。機械に油は必要ですが、その場所に必要はありません。その溜まっている油の中に、切断されたワークが何本もあるのが見えました。切断後排出されるワークの受けにぼろぼろの布が使われていました。最初はきれいな布だったかもしれませんが、使っていくうちにぼろぼろになったのでしょう。
3. 外径研磨
外径研磨は2回通します。2回目がより精密な加工となります。ここは切断工程に比べれば、まともです。天井は高いですが、明るさは十分にありました。研磨に水を使いますが、床が水浸しになっていることもありませんでした。
2回目の研磨の中でもより精度の高い加工をする機械が2台ありました。それは他の機械とは分離し、部屋に囲われていました。
→これ自体はいいことだと思います。
4. バレル
バレルは水をたくさん使うので、ある1画に固めて作業しています。ただし、大部分の機械は建屋の中ですが、何台かは建屋と建屋の間2mくらいのところに屋根を作ってそこで作業していました。大量の水を使うので床も水浸しになりますが、それ自体は問題ではありません。
5. 検査
この製品は全数の外観検査をおこなっています。その全数外観検査は、机でやっていますが、最初に行ったときは、ここも明るさが足りませんでした。作業員も我々が見に行くと急に一生懸命やるというような状態でした。
さて、ここまで読んで皆さんは、この工場/会社に対してどのようなイメージをもったでしょうか。この話の続きとこの工場に対する改善指導内容は、次回以降にレポート致します。