台湾系バネ工場訪問!
今回は、バネ/押しピンを作っている会社を紹介します。場所は広東省にあります。台湾系の会社で、1998年に中国での生産を開始しています。工場は3階建てですが、主に1階と2階を使用しています。従業員は180名程で、台湾人の方が3名います。
製造の工程は非常にシンプルで、バネは、機械で線材をコイリングしてカット、その後熱処理/防錆処理で終わりです。
押しピンは、機械で線材を所定のピン形状にプレスし曲げてカット、そして熱処理/防錆処理で終わりです。
製造のポイントは、機械の調整が全てだと言っていいと思います。機械を調整する技工さんの技術がどれくらいか。いかに技術者を育成するか、できているかが重要です。
もちろんその後の熱処理もきちんと行わないと特性に影響しますので、重要ではあります。ここで指導した点は、その機械調整技術者を見極めてレベル認定をする制度を導入することです。
基本的には、3段階のレベルを設定し、それぞれの技術者のレベル認定を行いました。何ができればどのレベル、調整にかかる時間によってもレベルが違ってきます。このあたりの判断は、この会社の人の方が当然わかりますので、設定をしてもらいました。
こうすることで、技術者に次のレベルに行こうという向上心の動機付けになります。手当てに差をつけるのも1つの方法です。
今日のポイント
技術レベルによって歩留まりや、製品の出来栄え、段取り時間による生産性に差が出るような場合、技術者のレベル認定を行うことは、非常に有効です。
経営者サイドとしては、自社工程の技術レベルを把握することができますし、育成計画も立てやすくなります。これは自社品質の把握にもなります。また、技術者サイドでは、レベルアップのためのモチベーションにつながります。
今回はここまでです。次回をお楽しみに。