改善の受皿!
工場の改善・改革をするのを仕事としているが、その会社・工場を訪問した当初、何を見るかといえば、もちろん従業員の仕事ぶりや工場の状況など実態を把握することを必死になってやる。それはここをしっかり捉えないと間違った施策を打つことになりかねないからだ。
それともう一つ、キーマンは誰かというのを見るようにしている。いろいろな施策を進めていくうえで、その受け皿となる人は誰かというのを見極めるようにしている。
場合によっては、その受け皿となる人がいない会社もある。こういう場合、受け皿がいる会社と同じように進めることはできない。先ず受け皿となる人を作ることから始めなければならない。
さらに場合によっては、受け皿となる人材を雇ってもらうことをから始めることもある。
今日のポイント
この人の問題は中小企業ではわりと見られる問題だ。同様に中国の中小規模の工場でも見られる。中国工場の場合、中国人スタッフに受け皿となる人材がいることがベストである。
もちろん日本人駐在員でもいないよりはいい。ただ日本人駐在員はあくまでも期間限定なので、それを如何に中国人スタッフに落し込むことができるかが大事になる。その日本人がいる間はよいが、帰任したら維持するのが精いっぱいということも多い。
目指すところは目先の改善ではない。改善を継続して進めていく力を身につけることであり、そうした文化のある会社・工場になってもらうことだ。
そのためには、現地スタッフ(日本であれば日本人でよいが、中国であれば中国人であること)が自ら改善を進めることができる、これが必要である。
小さな改善で構わない、それが積み重なって大きな改善につながる。改善を継続していく中で、本当に大きな改善ができるようになるのだ。そういう文化のある工場では、ちょっとした助言で大きな成果をだすことも可能だ。
補足
経営トップの人材に関する対応は、2つに分かれる。今いる人材で何とかしようと考える社長。そして、必要なら積極的に外から人材を採る、受け入れる社長とに分かれる。
どちらがいいかは考え方やポリシーの問題もあり一概にはいえないが、あまり社内の人材に固執するのはどうかなというのが、わたしの考えである。