日本の当たり前は通用しなかった。フィリピンと日本の違い~気候編~
春夏秋冬の四季がある日本と違い、フィリピンは南国。
大きく分けて雨季と乾季の2つしかなく、年間平均気温は26.5℃と温暖だ。
雨季には、スコールが多く一時的にザッと降る事が多い。雨が降ると、水はけが悪いフィリピンでは道路が湖になる。
即渋滞。いつもは、15分で行ける会社も3時間かかったりする。
しかし、現地の子供たちは大はしゃぎ。
プールかのように泳いだり、雨水を掛け合ったりして遊んでいる。
オマケに、雨が続くとハエが大量発生。黒い点は全部ハエです。
最近のマイブーム(ウソです)はスリッパひと叩きで何匹退治できるのか。最高は4匹でした。
さて、仕事の話をしよう。
ミクロン単位の加工をする弊社は、温湿度の恒久管理が非常に重要。プロゴルファーが温度の高い国でプレーする時は、硬いシャフトに交換するらしい。
暑さでシャフトが柔かくなり、弾道や飛距離、スピン量が変化するからだ。
温湿度管理をしていても、そのバラつきを抑える事だけで一定にする事は出来ない。
また、加工するワークの大きさや材質によっても熱膨張(温度により材料が伸び縮みすること)が発生する。
それらは、日本での加工ノウハウがそのまま生かされないことが多い。
その国、その状況にいかに適応していくか。顧客の要望にいかに応えられるか。
さらには、いかに顧客の要望を把握し、さらなる提案できるか。
言われたことが出来るのは、もはや当たり前の時代。コスト低減、品質(技術)向上、納期短縮。
決まりごとや習慣、常識に囚われないようにするのは、難しい。
ただ、フィリピンの子供たちは雨をまるでプールに行ったのかのように楽しんでいる。
金属加工業、生き残りを賭けた戦いは静かに始まっている。