ガイカンミルルンめっき液と戦うも、めっき液が噴水と化し惨敗だったハナシ...

ガイカンミルルンめっき液と戦うも、めっき液が噴水と化し惨敗だったハナシ。

さて、今回は私が初めて、1人でAuめっき液の交換をした時の事を書こうと思います。

皆さんはAuめっき液を見たことがあるでしょうか??

黄金にキラキラ輝いている! わけではありませんが……(過去私のイメージ写真:絵具の金色)

一応黄色い色をした液体です。こんな感じ。あれ、私の想像と随分違う

このめっき液にも使い続けていくと、交換の時期が訪れます。

少しずつ専用の液体をいれて、寿命を延ばすのですが、使用していると、液中のAu残量が減っていくのはもちろん、亜硫酸イオンちゃんが硫酸イオンにどんどん変身してしまいます。

少数派だった硫酸イオンちゃんが……

 

大勢に!!

 

硫酸イオンちゃんが液中で増えすぎると、比重が高くなり、めっきした場合に色々と不具合が増えてしまうのです。

そうなるともうめっき液全交換の時期です!

やり方は簡単!使用済みのめっき液はリサイクルするため、ポリタンクへすべて移動。

 

めっき漕を分解し、洗浄した後、新しいめっき液を投入します。

めっき液を投入した後は、装置がうまく動くか確認するため電源を入れ、めっき液の循環を確認。

異常がなければ終了―

 

作業は簡単! かんたんなはずだったんですが……

ちゃんと動いてる、オッケー!と目を離した瞬間

 

ぶしゃっ!!

 

ん??

ええぇーーーーーーーー!???

金漏れてる!! 噴水のように漏れてる!

 

目の前には、70㎝近くの水柱が突然現れ、クリーンベンチの中の天井に当たる勢いで伸びていました。

とりあえず指で留めっ!!

Yonaーーー!!! Yonaちゃーん涙!!!

 

親指で無理やり留めながら、必死に叫び、同僚を呼ぶ私笑

ポンプの部品の押し込み方が弱かったようで、水圧でおされ、外れてしまったのが原因でした……

あぁ、あんなにリサーチをして買っためっき液だったのに、随分と無駄にしてしまいました……

 

金は毎日価格が変動するため、めっき液も毎日価格が変動するのです。

だから買い時は金の値段が下がった時!

この頃の私は朝9時半頃に、金の価格を見るのが日課でした笑

 

この事件をきっかけに、めっき液の交換手順書を作成し、ここ重要! と、部品を強く押し込むことを書き込みました。

失敗してしまっても、再発防止に努めることは大事ですよね!(めっき液は戻ってきませんが……)

そして、後で指摘され気がつきましたが、頭の先からつま先まで金まみれ…防具の隙間から入り、顔にまでめっき液がついていました。

 

シアン系のめっき液でなくて本当に良かった…と思うガイカンミルルンなのでした。


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。