ワイヤーボンディング時の金の圧着調査
私は入社後3カ月でフィリピンセブ島の工場に配属され、光半導体組立工程の技術部門に配属されました。
さて、仕事柄ワイヤーボンディングを行う事がしばしばあるのですが、金線は電極パッドのプローバ圧痕内部まで圧着されているのかをこの目で見たことがない。
そこで目視観察し確認することにしました。
普段行っているクロスセッションでは鏡面にならないため、10μmの圧痕は確認できませんでした。
いろいろと検討した結果、精密機械加工の研磨方法(ダイヤモンドスラリー)とウェハ研磨の技術(ケミカル研磨材)を応用して鏡面を出すことに成功。
クロスセッション専任にはなりたくないですが、ちょっと自信あります。
それはさておき、顕微鏡での目視観察により、圧痕部分においても十分な圧着ができていることが確認できました。しかし、これよりも重大な問題を発見。
なんと電極パッドの下に無数のクラックが!
ワイボン荷重の問題か、膨張係数の違いか?はてなマークだらけに。。。
やはり、物事を理解するには人から聞くのではなく、自分の手を汚し、時間をかけて目視観察することで新たな発見が生まれることを実感しました。
自分で迷路を作っている状況です。出口を見つけるよりも、もっと大きな迷路を自ら作成し、征服しなければと感じています。