ガイカンミルルン、初めてワイヤボンディングと戦う!

ガイカンミルルン、初めてワイヤボンディングと戦う!

先日ボンディングを行っていた時、ふと、初めてボンディングした時のことを思いだしたので書こうと思います。

現在の部署に配属されてすぐの頃に、ボンディングのやり方を教わりました。

何も考えずにボンディングをするだけなら簡単なのですが、この時私が一番苦戦したのは、金糸をウェッジツールに通すこと!!

 

ワイヤボンディングプロセスには約3種類のやり方がありますが、私が普段から行っているのはウエッジボンディングです。

ボンディングを行う場合には、ウェッジツールと呼ばれる先端に金糸を通すことから始まるのですが……まず私が思ったのは、金を通す穴なんかないじゃないか! ということ。

それもそのはず、正面から見るとウェッジツールはこんな感じ。

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正面からは穴が見えません。

ですが、もちろん穴は開いています。

ウェッジツールの反対側はこんな感じ。

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穴径は0.26mm。

あまりに私が金糸を通せないので、穴はここだよとデジタル顕微鏡で穴の位置を見せて頂いたのですが…当時の私は入る気がしませんでした。

そしてこれがボンディングで使用する金糸。直径約25μmです。

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髪の毛の太さと比べてみるとこんな感じ。

細さが良く分かります笑

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当時は、半日ずっと金糸を通す練習をしていました。

ウェッジツールから金糸が取れてしまった時の恨めしさ…笑

お願いだから、穴からでないで!!!

 

感覚だけで、金糸を通さなければいけないので、何度も穴に無理やり金糸を押し付け、終いにはウェッジツールの穴が金で埋まり、死亡。

ヨウ素ヨウ化カリで金を落としました記憶があります。

ですが今では、感覚で穴の位置がわかるので、数秒あれば、すぐに糸を通すことができます。

 

あの時なぜあんなにできなかったのか……。

自転車は一度乗れるようになれば、その後いくら乗っていなくても乗る時の感覚を忘れないと言いますが、あの感覚と同じだなぁと思うガイカンミルルンなのでした。


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。