ガイカンミルルン、ダイシング汚れを撃退する!!
今回は、私がダイシング後の汚れに悩まされていた時の話しを書こうと思います。
1年ほど前、私はダイシング後に切削屑等で製品が汚れてしまうことに悩んでいました。
その汚れがなかなかに手ごわく、簡単な有機溶剤洗浄では落ちず。ピラニア洗浄を行って、やっと汚れが落ちるような感じ。
しかし、サンプルによっては、ピラニア洗浄を行えないものもあります。
ピラニア洗浄の強さに耐えられず、製品が侵され、ボロボロになってしまうからです。
んんーできればきつい洗浄はしたくない。綿棒などで、こすりつければ取れることもあるが、金の表面にキズは付けたくない、さて、どうしたものか…と考えていた時期です。
少し話しが変わりますが、私は化粧品売り場で商品を物色していました。
もちろん自分の顔に使用するためのものです。
んーやっぱり最近の流行は水素水洗顔かなーなんて思いつつ、目に留まったものが、そう、洗顔ブラシです。洗顔ブラシ種類あるなーと。
洗顔ブラシで洗顔すると良いってCMとかでもやってたけど、どうなんだろ?
本当に汚れを毛穴からかき出してくれるのだろうか。
あんまり肌強い方じゃないし、軟らかい材質のものがあれば買いたいなー。
なんて思いながら、物色、1000円程度のものから、4000円程度のものまで様々。
そんななか、目に留まったのは、
ん?毛先10μm!!!もんあい
ほっそ!
軟らかいー……
(この辺から当初の目的となんか違くなってる)
10μm……
10μmか……
これくらい細ければ、パターンの間の洗浄も可能になるな……
軟らかいし、金にキズつかないんじゃないかな……
おお!なんかいいかも!
私は良いものを見つけた!とばかりに、ブラシを買い込み、家路についたのでした。
ですが、次の日、私は思い悩んでいました。
ダイシング後の汚れは大きな問題になっていたので、私以外にも、2人が問題解決の手を打とうとしていたのです。
正直私は、すぐに言い出せませんでした。2人が技術的な面を良く考え、提案しているのに対し、私は、洗顔用のブラシでなんとかしたいなんて……こいつ何考えてるんだと思われる、これだから文系は!て思われるの目に見えてる!
(実際そんなことをいう人はおりません。被害妄想です笑)
ですが、隠れてこそこそ実験を進めるわけにはいきません。
しかたがないので、報告を行い、好きなように実験をさせて頂きました。
結果からいうと。
ブラシは思った以上の効力を発揮してくれました。
毛先が細く、ブラシの材質も軟らかいため金の表面を傷つけずに済みました。
また、今まではパターン間の細い場所に汚れが溜まりやすかったのですが、ブラシがうまくかき出してくれました。
何百万の装置を買ったり難しいことをしなくても、意外と身近なもので問題を解決できることもあるんだな、と思ったガイカンミルルンなのでした。
まぁ、ブラシの耐久性の問題や人による誤差などの問題が後から出てきてしまうのですが、その話しはまた今度。