顧客の要求はいつも理不尽?!
ある日系工場では、健康器具のメイン機能部分のパーツを生産していました。
工場は中規模だったので、日本人は営業畑出身の総経理1人だけでした。
業績はよかったのですが、顧客からのコストダウン要求は日々厳しさを増していました。
顧客から提案のあったコストダウン手段の目玉は、使用している材料を変更することでした。
このパーツのメイン材料はシート材なので、その厚さを薄くすることでコストダウンを図るというのが顧客の狙いでした。
ただ、作る側としては簡単ではありません。厚さが薄くなると製品強度への影響が懸念されるからです。
顧客の要求はいつも理不尽なもので、厚さを薄くしても製品の強度は下げてはならないとのことです。
そのためには、シート材加工方法の見直しや最適な加工条件を見つけることが必要でした。
シートの厚さが薄くなると今までの加工方法では対応できない、できても適切な加工条件の範囲が狭くなります。
イメージとして厚さの2乗に比例して狭くなる感じでした。
この日系工場は、顧客要求への対応に必死に取り組みました。
しかし、対応する技術部スタッフの技量に問題がありました。
続きは次回に!