部材受入検査の重要さ
Material Incoming Inspection(部材受入検査)という言葉を聞かれたことはありますでしょうか?
簡潔に言うと、投入準備をする前に、受入れた部材を外観検査するという工程です。
外観検査項目は、部材によって様々でありますが、顕微鏡を通して良品とNG品を仕分けるのが、主な作業。
(写真↑:作業はこんな感じ)
Cebu Microelectronics Inc. (CMI)にはFuture Product Introduction(FPI)という部門があります。
FPIは他の部門と違い、量産を行うのではなく、R&D的な役割を持ちながら、新規ビジネス案件用の試作・少量生産を行う場所です。
色々な種類の製品がつくられるので、もちろん部材の種類も様々です。
ちょっと話がずれますが、製造では100%という言葉は、あまり聞きません(分かる人なら分かると思います)。
もちろん理想・目標の数字ではありますが、何らかの理由によってNGは必ず発生します。そのNGを最小限に抑えるために、色んな知恵をしぼりながら工夫します。
部材外観検査も、その一つです。この工程でNG部材を省く事によって、後々に起きそうなリスクの種を無くすのです。
話を戻します。
すこし前に、FPIの部材受入検査の結果をカスタマーに報告したら、「CMIはここまで見ているのか、すごい!」という、コメントをもらいました。
忠実にカスタマー指定の基準にそって作業を行い、さらに、NGかもしれない部材も含めて報告した結果に頂いた褒め言葉でした。
本来ならば無駄な作業になるかもしれませんが、組立もしくは試験工程でNGになるかもしれない原因要素をあえて報告する。
両者にとってムダに掛かる時間・コストを最小限にできるメリットもあるので、正しい行動であると思います。
この何でもないような作業をコツコツと行う事で100%という目標に近づけるのです。
この部材受入検査が、いかにどれだけ重要であるのかというのに、改めて気が付かされた瞬間でもありました。
南国の坊主@CMI