購入部材の特採は危険がいっぱい!!
わたしは初めての工場監査では必ず購入部材の受入検査実績を見て、
不合格になったものがどのような処置になっているかを確認します。
そうすると必ず特採されているものが見つかります。
そして、特採が適切に処理されているかを追跡確認します。
実は狙いは、最初から特採処理なのです。
なぜ特採処理を確認するかと言えば、それは特採が危ないからです。
経験上、特採品が原因で不良発生につながる確率は、
合格品のそれよりもはるかに高いのです。
不具合の原因を調べていったら、
特採品に起因していたということを何回も経験しました。
どれも合格品であったら、発生しなかった不良でした。
安易な特採判断は、不良発生の要因になるのです。
特採の記録を見ていけば、
誰が(どの部門が)特採可否の判断をしているのか、
誰がその特採の判断を承認しているのかがわかります。
都度ツド判断部門が変わっているのはダメですから、注意して確認してください。
工場トップに、購入部品の種類が多いとはいえ特採が多いことを懸念として伝えたところ、
「それは承知している。だから特採は開発エンジニアが設計的な判断をするようにしています。」
との話があり、「えっ」と思ったのです。
実際B社で行われている運用は、QCエンジニアが判断していると伝えると、
「そんなはずはない」ととてもびっくりしていました。
トップと現場のどちらが正しいのか、
これはB社内で調整をして工場として全員が同じ認識となるようにしてもらいました。
最終的には、トップの考えになりました。