購入部品に不良発生-ラインは止めるな!!

購入部品に不良発生-ラインは止めるな!!

駐在員時代、取引先の改善指導を担当していたのですが、
実は立場的には購買部門として動いていました。
品管部門・品証部門と違うところといえば、
調達が可能であるかを常に気にしながら仕事をしていたことです。

 

あるとき工場から購入部品に起因する組立て不良発生の連絡が入りました。
この連絡はわたしと部下である中国人の主任に入りました。
わたしがこの情報を見た時点では主任が既に動いており、
調達担当者に指示を出して一緒に対応をしてくれていました。

 

この部品は2社購買をしており、その内の1社(A社)のものから不良が発生しました。
ただし、その品番の部品は、その時点ではA社だけから購入していました。
他社(B社)のものも社内承認は済んでいたので、
購入して生産に投入するという対応も可能でした。

 

主任は、先ずB社品の承認が取れているかを確認しており、
過去に購入実績があることまで掴んでいました。

 

主任はB社に在庫があれば、それを引き当てようと考えていたようです。
わたしは、B社の在庫だけをあてにするのは危ないと感じたので、
A社にもこの不良の影響のない安全な(良品)在庫があるか確認してもらうよう、
主任に指示しました。

 

ちょっと考えてみればわかることですがA社の在庫品の安全を確認するためには、
今回発生した不良の原因を掴まなければ、その確認はできません。
すぐにそれが出来るかは、何とも言えない状況でした。

 

その後に調達担当者からB社に引当て可能な在庫があり、
即出荷=即納入可能であるので引当てたいとの報告があったのでOKを出しました

 

購買部門では不良発生の対応として、原因の究明、対策の確認も大事であるが、
その前に自社の生産ラインを止めないことが求められます。
購入部品から不良が出たら、先ず生産に投入できるものはあるのか。
この確認が第一歩なのです。

 

ここのところが品管部門・品証部門の対応との大きな違いだと思います。

 

出典:購入部品に不良発生-ラインは止めるな!!


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/