資格認定って重たい仕組み?
昨年ある会社の新規購入に伴う工場監査に関わらせてもらいました。
監査対象となった中国にある工場は、日本や欧米向けの製品を生産しているその関係では中堅どころといった位置付けの会社でした。
新規購入の工場監査では、ISO面と実際の工程確認の両面を行います。この時も粛々と監査を進めていきました。
ただ新しい製品の立ち上げなので実際にその製品がラインに流れるタイミングに合わせて進めていったのですが、多少のトラブルもありスケジュールを調整しながら行っていった。
比較的よく管理されている工場でしたが、是正・改善をお願いすべき項目はいくつかありました。
とてもよい点もあったので、今回はそのよい点を紹介したいと思います。
よい点というのは、資格認定をとても有効に活用していた点です。
多くの中国工場で資格認定制度は取り入れられています。ただ、資格認定をしているのは、特殊工程に限定しているのが実状ですね。
ところが、今回紹介する工場では、特殊工程だけでなく、工程で行われている多くの作業を資格認定の対象としていた点が大きく異なっていた。
この工場ではライン作業には半田付けや各種検査があります。前工程でもいろいろな装置を使っていました。それら作業や装置の取扱に関して、その作業ができる人に資格認定を与えていたのです。
もちろん資格認定を与えるためには、事前に教育をして試験に合格することが必要です。
資格認定というと仰々しく考える人が多いのではないかと思いますが、この会社はそんな感じはありませんでした。
そして、この資格認定を作業者のモチベーション向上、加えて作業者を管理する班長さんたちの仕事の責任にうまく結び付けていたところが素晴らしい。
続きは、次回に書かせてもらいます。