設備故障時の危機管理はどうなっている?
前回に引き続いて設備管理の話をしたいと思います。
ある日系の中国工場では主要製品の1つを2台の機械を使って生産していました。ある時その内の1台が故障したとの報告がありました。その機械を使って生産している製品には多少の在庫があり、今日明日で顧客への納品が遅れる心配はなかったが、修理に時間がかかると納期対応に問題が発生する可能性が出てきます。
その時期はまだ受注が旺盛で多くの注文を顧客からもらっていました。機械の修理には部品が必要で、それの入手に何日間かかかることもわかりました。また、入手してもそのまま取り付けられるかは、部品が来てみないとわからないと報告されました。
担当者は動いているもう1台の機械で何とかカバーできるように当然考えています。幸いなことに2台で生産していたときは、昼勤プラス残業でやっていました。1台を24時間稼働させるようにすれば、かなりの部分をカバー出来ることは容易にわかりました。
すぐに24時間稼働できるように夜勤の手配をするのですが、あとで聞いてみるとこれが伝言ゲームになっていました。生産管理から現場リーダーに夜勤者の手配依頼がなされ、現場リーダーから夜勤をするスタッフに連絡がされました。
この流れで何が問題かと思われるかもしれませんが、夜勤をするスタッフが指示通りに出勤したことを誰も確認していなかったのです。朝来たら夜勤での生産がしてなかったなんてことも最悪あり得たのです。