緊急作業には十分注意を!!
使わなくなった旧式の装置を使用したことで、不良を発生させてしまったという事例を前回紹介しました。
どうして既に使わなくなった手動の装置を使ったのか?
これも単純な理由です。
生産量がアップしてオイルを含浸する工程の能力が不足したからです。
つまり自動の含浸装置の処理能力が不足したからです。
生産能力が不足となったときに他に装置があれば当然それを使うことになります。
そうしなければ顧客と約束した納期を守れない事態となるのですから。
問題は、普段使っているのが自動機で、緊急避難で使ったのが手動機だったということ。
自動機に慣れてしまっている作業者が、手動機を同じような感覚で扱ったとしても不思議ではないですね。
当然作業のマニュアルはあるでしょうが、作業者がそれを確認するとは限りません。
班長がいっしょに確認しながら作業をする必要があります。
こうしたイレギュラーな作業を作業者だけにやらせることは避けなくてはいけません。
さらに言えば、こうした手動機の場合、特に作業者が入れ替わる可能性の高い中国では、ポカ除け機能を付けておくことが必須と言えます。
スイッチを押さないと時間が作動しないとか、スイッチを押すと緑色のランプが点灯するなど何らかポカ除けの仕組みが必要です。
一番いいのは、セットしたら自動的に装置がオンになるようにすることだ。
この事例の教訓としては、イレギュラーな作業を作業者だけにやらせるのは危険。
作業者の入れ替わる中国では、装置にポカ除け機能を付けることが必須ということです。
この自動機はワークをセットすると自動的にスイッチがオンする仕組みにしています。
それ故に自動機と呼んでいる訳です。
なぜ自動機にしたかといえば、以前も手動機でスイッチの押し忘れによるオイル含浸不良を出したことがあり、その対策として自動機化したのです。
今回、使った手動機は、もう使うことがないと思って対策をしていなかった装置だったのです。