社内のあたり前は改善機会を見逃している?!
前回の優秀な中国企業の続きです。
今回は工程の管理状況を確認しました。
工程の管理も十分納得のいくものでしたが、やはり現場ではいくつか改善の余地がありました。
この会社の工程で問題と捉えたのは、次の点でした。
最終の外観検査で多数の孔径不良をはじいていました。
この不良を見て何のアクションも取っていなかったのです。
この点を確認すると不良としてはじいて流出させていないので、よいと思っていたと回答がありました。
不良品を流出させないという考え方は間違いではないですし、それ自体はとても重要なことです。
何度も言っているようにレベルの低い中国工場では、先ず不良の流出防止を徹底することが求められます。
問題は、思考がそこで止まっていることです。
不良品の流出防止ができたら次の段階に行かなくてはなりません。
不良が出ていても、それをあたり前と思っているとそこで思考は停止してしまいます。
その不良率が当たり前と思っているので、改善の対象として取り上げないのです。
この中国企業の場合、これだけ不良率が高いので、孔加工の工程でその不良を検出することが出来るはずです。
それが出来ていないことをおかしいと捉える思考が必要です。
そして加工で不良が出るのはどうしてか?
原因を探り対策をすることで不良そのものの発生をなくすことに取り組むことが必要です。この企業は、すでにそのレベル・段階にあるのですから。