生産量を変えずに工場統合!?
東莞の城区にある日系企業の総経理のお話を伺う機会があった。その会社は中国への工場進出では先駆者的な存在の会社である。
中国内のいくつかの都市に工場を持っているが、特にシンセン、東莞地区をメインの工場としてこの地域にいくつかの工場を持っている。
しかし、リーマンショックや昨今の賃金上昇などからこの地区の工場の統合を進めていた。工場の統合というよりも再構築という位置付けで実際にはリーマンショックの何年も前から検討を始めていた。
結果としては工場の数や規模を縮小することになっているが、生産能力という点で見ると実は大きな差はない。
つまり、工場の規模を縮小しても生産能力はほぼ維持できる、それを目標として掲げ、現実に可能にした。
もちろん最初からそれができたわけではないが、難しい課題を与えられたときこそ大きな変化を生みだすことができる。
この会社の工場でも従来の発想のままではとてもこの課題は達成できなかったであろうが、会社の方針として降りてきたこと、そして中国や東莞市の現実を見た時に工場スタッフもこれをやらないと生き残っていけないと認識をしたことが達成できた要因である。
この総経理とは何年かぶりにお会いした。そのバイタリティーは変わることなくわたしも大いに刺激を受けた次第だ。