2019/4/8 ものづくりニュース
現場が実施できない内容を技術部が設定?!
前回実施していない点検記録をISOのために偽装していたという話を書きました。
今回は、その続きです。
点検の目的は、機械の故障予防を含めた設備保全であるので、そのためにこの定期点検項目はやる必要があるのかないのかを聞いたところ、科長から「必要と考えている」との答えが返ってきました。
「必要な内容であるなら今後はきちんと確認を実施しますね。」と念押しをしたところ、またまた予想外の回答があったのです。
科長曰く、「これらの点検項目は、作業者では実施できない内容で、設備管理担当である技術部スタッフでないと出来ない。だから技術部がやるべきだ。」
技術部の科長に確認してみると、確かに作業者では出来ない項目もあるが、できる項目もあるとのこと。
それならば、誰が確認するのがよいのかを決めるようにお願いしました。
そしていつから実施するのかも併せて決めて、確実に実施されるようにチェックしていくことにしました。
機械の点検項目の設定は技術部が作成していました。項目だけ設定して、あとは現場に押し付けたようです。
現場は現場で、自分たちでできないのでやらない。でも、記録がないとISOで問題になるので付けていた。
これが今回の顛末です。
中国ではよくある話と思って読まれたのではないでしょうか。でも、この事例最初に書いたように日系工場でのものです。
他人事としてしまって大丈夫ですか？
