機械要素とは?
テクダイヤは、コンデンサーや回路基板、ディスペンサーノズルなどの製品を、様々な装置(機械)を使用して製造しています。
これら装置が故障すると、生産の影響を直に受けてしまうため、日々、装置の使用者・管理者は、点検や保守を行い管理に努めています。
点検とは、「悪い箇所や異常はないか、一つ一つ検査すること。」
保守とは、「正常な状態を保つこと。」
装置を「正常な状態に保つ」ということは、少なからず機構理解や知識が必要です。そこで、ここでは機構理解を深めるために機械要素について説明します。
機械要素とは
私達が、日々利用している電車や自動車、家電製品、(装置)などは、様々な機械要素を組合わせて、複雑な機械が造られています。
機械要素とは、機械を構成する小さな部品、ボルトやナット、スプリング、歯車、継手、軸や軸受けなど、様々な部品を指し、これらの部品は機械を構成する最小の機能単位。
エアーシリンダーや駆動ステージ、真空ポンプ、モーターなどは、様々な機械要素で構成された部品です。
機械要素:エアーシリンダ
圧縮空気(エアー)を動力とし、空気の力でロッドを押し出したり、押し戻したりする機械要素。
図1・2の複動式シリンダは、両側のポートに圧縮空気を入れることでロッドを往復運動させるシリンダ。
複動式シリンダは、位置決め制御機能を有していないため、位置決め精度(途中停止)を必要としない、搬送機構に採用されることが多い。
また、シリンダは空圧回路を必要とし、圧縮空気の圧力調整(レギュレーターなど)や流量調整(スピードコントローラーなど)、ロッドを伸び縮みさせるための方向制御弁などの機械要素が必要となる。
そのほか、ロッドが「伸びきった」「縮みきった」という位置情報を得るために、シリンダセンサーも必要不可欠な部品である。
機械要素:駆動ステージ
回転運動を直線運動へ変換する構造をもった機械要素。(図3)
モータの回転運動を、カップリングでボールネジに動力を伝え、レールに沿ってスライダーが直線運動する仕組み。
このような、複数の機械要素の組み合わせた構造の駆動ステージは、位置決め精度や走り精度が求められる機構へ搭載される。
また、目的に合わせた制御が可能になるため、様々な装置に採用されることが多い。
今回紹介したシリンダや駆動ステージは機械要素の一例です。
機械要素を学ぶことで、保守を行うポイントが適格に定められ、迅速な対応が可能になると考えられるので、機械要素展などの展示会に足を運び、機械要素に直に触れたり、セミナーを受講するのも良いかもしれません。