検出した不良品の処置が重要!!
日系中国工場から購入している部品で不良が発生した。
発生原因と対策の報告は迅速で立派でしたが、実は、この不良、先方の社内検査で検出していたのです。
それにも関わらず顧客である我々に納入してしまったのです。不良品を発見した時の処置、対応に問題があったのです。
後日、この件をテーマに監査を行い、不良流出の原因がわかりました。
1.不良Lotを限定するシステムはあったが、その内容に問題があった。
2.従業員(作業者、主任、課長)が、このシステムを十分理解していなかった。
3.システム自体の運用もされていなかった。
その時、わたしはメーカーさんに次のように言いました。
「不良を発生させた原因よりも、社内で検出していたにも拘らず、流出したことの方を問題視します。なぜなら品質システムの欠落につながるからです。」
ものづくりをしている以上、100%良品と言うのは現実的に難しいことは承知しています。だからと言って、顧客に不良品を出していいと言う訳ではありません。
この対応の考え方は、2つあります。
1.不良発生を限りなくゼロに近づける。
2.不良を検出し、自社内で止めること。
→つまり、徹底した流出防止を図り、顧客には不良品は出さないこと。
中国の工場で現実的なのは、流出防止の徹底を図り、顧客に出さない方だ。
もちろん、すべての中国工場がそうだとは言いません。生産数量の多い製品・部品では有効です。
ただし、多品種少量生産の場合や、化学系プロセスを含む製品の場合、少し違うアプローチが必要になります。
不良発生を限りなくゼロに近づける。これに取組まないと言っているのではありません。
限られた工数の中で行う仕入先指導では、優先順位があると言っているのです。