改善にブレーキを懸ける中国人経理!!(その2)
前回、ある日系中国工場で労務担当の中国人経理が、現場班長から出された改善するための設備購入申請を何の判断もせず時間だけが経過している話をした。
中国人経理からするとこの申請があったちょっとした設備が、本当に必要なものかどうかの判断が自分ではつかなかったために判断せず置いておいたようだ。
班長を呼んで確認すればよいと思った方も多いでしょう。
根本的な問題は、中国人経理が判断を先送りにしたことでない。
こうした改善のためのアイディアを汲み取る仕組みができていないことだ。
改善のためのアイディア・施策の実施有無を判断する人は誰が適切かを考えなくてはいけない。
そして、ちょっとした改善の積み重ねが結果として大きな改善につながっていくと、現場の班長さんや作業者に実感してもらうことも必要だ。
その実感をすること、加えて、会社として小さな改善を奨励していることが活発な改善提案の提出に結びつくことになる。
このことを工場トップに理解して欲しい。
中国人経理とすれば、経費を抑えるのが仕事なので自分がわからないことを承認するわけにはいかない。
ある意味これは理解できる。
だからこそ、改善申請の実施可否権限を与えてはいけないのだ。
中国人経理に放っておかれたので、班長は仕方なく自分でそのちょっとした設備を製作して1台の機械に取り付けた。
そして効果を確認した。
機械は何台もあるので、残りについては、総経理判断で外部業者に製作させることで進めたそうだ。