改善にブレーキを懸ける中国人経理!!
ある日系工場でのこと。
この工場は中規模ではあるが、労務管理も含めそれなりの体制が出来ている。
会社の方針として品質重視の姿勢もはっきり打ち出している。
いくつかの工程があり、それぞれの工程では班長が責任者として作業者管理、品質管理、生産管理を任されている。
正直に言うと班長は、作業者管理や生産管理つまり数量と納期の方に重きが置かれ、品質改善に向けた動きはそれほど活発でないというのが、工場全体としての傾向であった。
そんな中でもある工程の班長が問題意識を持ち、自工程改善のアイディアを出した。
ただ、それにはちょっとした設備が必要であった。本当にちょっとしたもので、設備と言えるほどのものではない。
そのちょっとした設備の製作依頼を中国人経理に提出した。
この中国人経理は製造の責任者ではなくて、労務管理や経費などをチェックする担当であった。
ところが、この製作申請がこの中国人経理のところで止められて、OKともNGとも判断されないまま時間が経っていた。