従業員は工場の環境に倣う!!
前回、中国取引先への5S指導では、先ず取引先のトップ、管理者に「汚い工場でよい製品は作れない」との認識を持ってもらうだと書きました。
今回は、この理由を説明します。
どういうことかと言うと、「従業員の意識や作業は工場の環境に倣う」のです。
特に後から入社した従業員は、その工場の持っている雰囲気に染まっていきます。
現場や倉庫などでものが乱雑に置かれていたり、その辺りにゴミや部品の梱包材などが落ちていたり、機械や作業台が汚れていてもそのままにしているような工場では、従業員もこの工場はこんなものかと無意識のうちに認識して、平気でものを捨てたりするようになってしまいます。
作業もいい加減になってきます。当然、品質に影響がありますね。
一方、ゴミが落ちていない、機械も作業台などもきれいになっている工場では、ゴミをその辺に捨てれば目立ちますし、誰が捨てたのかすぐにわかるので、そんなことはしません。
従業員も自然とこうしなければいけないんだと意識し、行動もそうなってきます。
作業も丁寧になる傾向があります。
そのために、5Sの3番目の清掃を徹底してやってもらうようにしました。
中国企業の工場でよく見かける油まみれ、埃まみれという状況をなくしてもらうことが必要なのです。