工場監査の進め方-受入検査から特採!!
以前開催した中国仕入先・生産委託先の工場監査および改善指導に
特化したセミナーの中で工場監査をするときのチェックポイントに
ついていろいろ事例を挙げて話をしました。
工場監査を行う時に大事なことのひとつは、
チェックは個別ではなく流れに乗って進めることです。
また、監査の基本として実施した記録や帳票類をチェックしながら、
工場の状況や管理状態などを確認することがあります。
例えば、受入検査の状況をチェックする場合であれば、
先ず検査規格書や検査要領書の有無を確認します。
この文書はあって当たり前なのですが、大事なのは、何に基づいて作成されているかです。
検査の基準に間違いのないことを確認します。
次に受入検査記録をチェックします。
ここでは不合格になった記録をチェックします。
100%合格というのはあり得ないので、
必ず不合格のものはありますから、不合格の記録もあります。
不合格が出ていることは問題ではありません。
不合格の記録を見たら、不合格品はどのように処置されたかをチェックします。
考えられるのは、返品、選別して使用、特採です。
この処置の中から特採されたものをさらにチェックしていいきます。
特採の可否は、どこの部門の誰が判断したのか、その判断の根拠は?
そして、誰が承認したのかを記録で追っていきます。
これらが記録として残っていないとすれば、大きな問題です。
何の根拠もなく特採されている可能性があります。
この記録を追うことで特採がルールにのっとり、
根拠を持って処理されているかを確認します。
特採は一度行われると、継続して行われる傾向があるので、注意が必要です。
なぜ特採を追うかと言うと、
経験上特採された部材は合格品よりも不具合発生の要因となる確率が高いからです。
大きな不良問題の原因を探っていったら、
特採された部品に起因していたということが過去に何回もありました。