工場監査の進め方-受入検査から特採!!

工場監査の進め方-受入検査から特採!!

以前開催した中国仕入先・生産委託先の工場監査および改善指導に
特化したセミナーの中で工場監査をするときのチェックポイントに
ついていろいろ事例を挙げて話をしました。

 

工場監査を行う時に大事なことのひとつは、
チェックは個別ではなく流れに乗って進めることです。

 

また、監査の基本として実施した記録や帳票類をチェックしながら、
工場の状況や管理状態などを確認することがあります。

 

例えば、受入検査の状況をチェックする場合であれば、
先ず検査規格書や検査要領書の有無を確認します。

 

この文書はあって当たり前なのですが、大事なのは、何に基づいて作成されているかです。
検査の基準に間違いのないことを確認します。

 

次に受入検査記録をチェックします。
ここでは不合格になった記録をチェックします。

 

100%合格というのはあり得ないので、
必ず不合格のものはありますから、不合格の記録もあります。
不合格が出ていることは問題ではありません。

 

不合格の記録を見たら、不合格品はどのように処置されたかをチェックします。
考えられるのは、返品、選別して使用、特採です。
この処置の中から特採されたものをさらにチェックしていいきます。

 

特採の可否は、どこの部門の誰が判断したのか、その判断の根拠は?
そして、誰が承認したのかを記録で追っていきます。
これらが記録として残っていないとすれば、大きな問題です。
何の根拠もなく特採されている可能性があります。

 

この記録を追うことで特採がルールにのっとり、
根拠を持って処理されているかを確認します。
特採は一度行われると、継続して行われる傾向があるので、注意が必要です。

 

なぜ特採を追うかと言うと、
経験上特採された部材は合格品よりも不具合発生の要因となる確率が高いからです。

 

大きな不良問題の原因を探っていったら、
特採された部品に起因していたということが過去に何回もありました。

 

出典:工場監査の進め方-受入検査から特採!!


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/