工場監査での指摘・アンケート結果!
メルマガで実施したアンケート、工場監査での指摘はどうするべきかの結果をお知らせします。
アンケート結果
☆工場監査での改善指摘についてあなたはどう考えますか?
問題点は何個でもすべて指摘し改善させるべき 5票 17%
問題点はすべて言うが改善課題は絞ってやらせる 16票 55%
改善させる問題点のみ言ってやらせる 0票 0%
相手の能力を見てどうするか決める 6票 21%
わたしの考えはこうだ(ポイントここだ) 2票 7%
結果は概ね予想した範囲に入っていた感じだ。改善課題は絞ってやらせると相手の能力を見て決めるを合わせると76%になる。何個ででもすべて指摘し改善させるべきがどのくらいいるかに注目していた。5名(17%)の方がそうすると回答してくれた。
実は前職の会社時代にある工場が顧客(正確には将来の顧客)監査で100項目以上の指摘をされたことがある。相手は自動車関係の会社であった。
相手にすれば、おたくと取引したいが心中するわけにはいかない、なのでこちらとして認められる最低限の管理をしている工場になってくれということである。
こちらが対応できると見てくれた。だからこそ100項目以上の指摘をしてくれたと理解した(そうでも考えないとやってられない)。もしできなければ、取引はしないということでもある。
この当時、会社は音響関係から自動車関係に顧客を開拓している途中であった。音響向けには通用した管理も自動車向けにはまだまだ不十分だったということをいやというほど認識させられた出来事であった。
今日のポイント
ここでいただいたコメントを紹介します。
通りすがりさんからいただいています。いつもありがとうございます。
『小生の経験からは、この監査指摘についての直接行動(指導他)はチョッと危ういように思うのですが、如何でしょうか?
確かに中国の工場ということで、日本の、或いは自社の工場と較べて管理レベルが低くいように見えて、指摘内容からの課題形成や解決取組みまで、監査側で考えて提示するのが近道のように思えるでしょう。
しかしながら、短い監査期間で観察された問題事象の根本原因が何処に有るのか、監査側が分析・把握しきれるのでしょうか? 特に、中国という日本とは全く違った環境下の企業で。
小生の見聞きした例で当たり障りのない事例に変えて紹介しますと、ある合弁会社で、従業員から「社員食堂が昼食が高くて菜がマズイので何とかしてくれ」との声が日本人管理者(出向者)に寄せられた。それで、合弁相手の総経理に善処を求めたが一向に対処する様子がなく、こんな問題が解決できないのは沽券に関わると思って、董事会に提起するとまで詰め寄ったとの事。
そうしたら、総経理から「董事長でも解決できないだろうから止めてくれ」と頼まれ、内々の事情を教えもらい、彼は従業員からどの程度の人脈や力があるのか試されていたのに気付いたとの事でした。その事情とは、食堂の責任者は合弁相手の会社の書記(共産党の)の息がかかった人で、食堂の材料費等から結構な金額が書記に上納されているらしいと。
さて、このように表面からは日本人が想像できない色々な事情が絡む場合も有り、優先して解決すべきとする事項を一方的に提示するのは如何なものかと。先ずは、相手先の原因分析や取り組み方針・施策を聞いた上で、協議していくとするのが無難でしょう。もちろん、指摘内容に重大なリスクが含まれる場合は、別途の対処をしなければなりませんが。
補足
監査も受ける側が被害者意識を持っているうちはなかなかうまく機能しないのではないだろうか。
確かにいろいろ指摘され対応は大変だが、自分たちで気付かなかった問題を見つけてくれたと思えるようになるとよいのですが、その域に達するのは至難の業かもしれません。