外観検査・対策のここが問題!!
前回書いたメーカーさんの回答には、このような問題点があります。
1)貴社向けには、新人検査員は使わない。ベテランを当てる。
誰がベテランなのか?その定義や基準がありません。
ベテランの方が検査精度がよいという前提でこのような策を取ったと思われるのですが、本当にそうなのか根拠となるデータが欲しいところです。
2)毎週1回限度写真で検査員教育を行なっている。
毎週1回限度写真で検査員教育を行っている。これを継続してやってもらうことは大事なことだと考えます。
しかし、教育した効果を確認しなくてはなりません。
教育した後に、テストをするなどして本当に理解したか、不良品を本当に取り除いているかをチェックする必要があります。
教育というのは、不具合発生や流出の対策として書く側からすると書きやすいものなのですね。言い方は悪いですが、簡単に実施できるのです。
ですから不具合の再発ではなく教育することが目的になってしまうことが多いのも事実です。
対策書の対策に再教育とあっても鵜呑みにしてはいけません。
3)作業環境の改善として照度を明るくした。
照度を明るくしたのも普通に考えればよいことでしょう。ただし、明るすぎると逆に反射などで見えにくくなることもあるので、要注意です。
また、最適な照度を決めたら標準化して、常にその照度が維持されるようにすることが重要です。
外観検査は、こうした地道な改善活動が大事なので、これら対策に対してダメだしするのではなく、よりよい設定にするように仕向けたいものです。