器は立派でも中身が伴わない??
駐在員だったころ、自社製品で顧客クレームが発生しました。
品管部の調査である部品の不具合が顧客クレームの原因であることがわかりました。
早速取引先に連絡し原因と対策の報告を求めました。
しかし、我々が納得できるような回答が得られませんでした。
我々も顧客に対して原因と対策の報告をする必要があります。
それもあって取引先に直接出向いて原因及び対策を確認することになりました。
取引先はその分野では中国でも大手に入る会社でした。
オフィスも立派で工場もとても大きかったですね。
工場の第一印象は、入れ物は大きいが中身が伴っていないというものでした。
ニュアンスは伝わっているでしょうか。
皆さんも工場に入った時に感じたことがあるのではないかと思いますが、管理されているというような雰囲気が工場から伝わってこないのです。
中国でのこの分野で大手企業ですが、まだまだ新しい会社です。
経験値という面では、同業の日本企業にはおよびません。
それは、その後の打合せでよくわりました。
このときの不具合の原因に関して、取引先は半分掴んでいましたが、半分はわかっていませんでした。
ですので、工程の製造方法から考えられる要因を一緒に洗い出していきました。
進めていく中で、こちらが提示した要因に対して、「それはあり得る。考えられる」と感心されてしまいました。
最終的には、取引先で掴んでいた半分の要因と、一緒に洗い出した残り半分の要因に関して、それぞれ対策を講じることで同意しました。
また、流出防止として、この製品の場合に確認しなくてはいけない検査項目をお互いに確認し、実施してくれることになりました。