品質管理の分析手法・管理図

品質管理の分析手法・管理図

今回は、分析手法の管理図について書こうと思います。

「管理図」とはこういうものです↓

graph01

ただ数値をならべてグラフにしただけだ……と思ったら、大間違い。

このグラフからは、実はいろんなことがわかるのです。

 

よーく見てみると、このグラフ、5日ごとに上がっては下がって……を繰り返しています。

graph02

どうやら、月曜日が最も大きくて、金曜日になるにつれて小さくなっている。

毎週月曜日に加工用のドリルを交換していると、だんだん週末にかけて刃が劣化していき、

加工幅が小さくなり、穴が小さめにできるようになる…等の現象が推測されます。

 

また、「最近収率が悪いなあ……。規格値から外れるのが多い……」というときにも、

管理図、役立ちます。

graph03

 

このようにグラフにしてみると、ロット22あたりからおかしいようです。

ただ、すべてが悪くなったわけではなく、3回に1回くらい、規格値から外れています。

原因を調べるために、全部の履歴を見て回るのは大変ですし、なかなか原因を絞るのは難しい……。

 

なので、加工機械ごとに分けてみると。

graph04

どうやら加工機械1に問題はなさそうです。

加工機械2のほうはどうでしょう。

graph05

加工機械2のほうは、ある時期から数値が低めにずれてしまっているようです。

……という感じで、問題は加工機械2にありそうだ、といった、原因を絞るためのヒントになったりもします。

 

これらのグラフやデータは、実は今回のために意図的に作ったデータなのですが、

実際の製造現場でも似たような現象がちらほら。

悩みながら、毎日データと戦っています。

 

見ている方に、管理図のプロがいらっしゃいましたら、ぜひぜひご指導お願いします!


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。