品質管理の分析手法・ヒストグラム
こんにちは。品質保証部のたまごです。
みなさん、ヒストグラム、というのをご存知でしょうか。
ヒストグラムとは、ヘッダー画像にもありますが、こんなやつです。
こちらのヒストグラムですが、非っっっっっ常に重要な分析手法です。
私は大量のデータを分析するときは必ず作成します。
ヒストグラムの使用用途は色々あり、
①工程のばらつきを把握するため
②検査データがどのような原因でばらついているか分析するため
③検査方法に問題ないか把握するため
……等、まだまだ書ききれませんが、このグラフ1つでいろいろなことがわかるのです。
たとえば、下のグラフは、山の頂点がすその広がりに対して、左側に寄っています。
これは、なぜか。
実は、これはとある加工工程の寸法測定結果をある程度再現したものです。(数値は編集しています)
そのとある加工というのは、もし寸法が大きかった場合、リワークといって、再加工が必要になる工程でした。
よって、加工者は、大きい寸法にならないように、小さ目を狙って加工していたのです。
この場合は、不良が出ないようにコントロールされているので、異常が起きないのであれば問題ないと言えます。
ただし、小さめを狙うためにわざわざ時間をかけていたり、装置の準備が大変だったりしたら……?
要改善かもしれません。
また、こんなヒストグラムもあります。
分布の中に突然あらわれる段差。
これはいったい何なのか?
実は、この段差の部分は、規格値。
この寸法測定の場合、19.3を超えると、不良品としてはじかれてしまうのです。
検査員は、それを知っているため、意識的にor無意識に、規格に入るように測定してしまったのです。
そうすると、お客様のところで不良になったりする恐れがあるかもしれません。
このままで問題ないのか、それとも改善すべきか……ということを調査する必要があります。
このように、グラフ1つにも工程内の色々なヒントが詰まっています。
その情報を、どう生かすか……というのが、技術や品質保証の腕の見せ所?!
わたしもまだまだ修行中。
他にもこんなのあるよ、という情報、お待ちしています!