制約が努力と工夫を生む!?
前回、シンセン工場を閉鎖して東莞工場に生産を移管した会社を紹介した。この会社のすごいのは、東莞工場はシンセン工場よりも狭いのにも関わらず逆に生産性を高めたことです。
会社の方針としてこの工場に移転させることが決まったわけだが、当然スペースが狭くなることはわかっていた。それでも、この総経理はできないとは言わず、逆にチャンスと捉えてトライをした。
そのスペースに合せたライン作り、作業者の配置などなど、狭いがゆえに今までよりもコンパクトにし、人や物の動線なども短くすることができた。
十分なスペースがあるのはいいことなのだが、逆にそれに甘えてしまい余裕を持ったライン設計となる。本人たちにそのつもりはなくても自然とそのようになってしまう。
今回のように狭いスペースでやろうとした時に、今までの工場のムダな部分、効率が悪かったところが逆によく見えたと言っていた。
何かをやるときに制約はつきものである。それをできない理由にするか、それとも努力し工夫し今までとは違うものを生み出すかは大きな違いである。
大事なのはその制約を受け入れて、努力・工夫することだ。制約があった方がそれを乗り越えようとして、そして乗り越えて人も会社も成長するということをあらためて実感した次第だ。
補足
シンセンの工場よりも生産効率を上げたことで工場スタッフは満足しているとの話があった。スペースという制約を工夫して解消して、さらに効率を高めたのだから満足しても当然かもしれない。
ところが、この総経理はこのことでは、満足していなかった。まだまだもっとよくなると考えて次の手を打っている。