中国駐在員・送り出す本社の認識は?

中国駐在員・送り出す本社の認識は?

前回の記事に対する芋たこ北京さんのコメントを今回紹介します。
考えさせられる内容です。

工場で勉強させて力付けるというのは、二つの側面ですね。
小生がいう「本当か?」いうのは、まさに厄介払いで、中国に追いやられるケース。

もう一つは、根本さんのご指摘通り、本当に現場で力をつけてこい、
異国で日本と言語も文化も、生活習慣、気候も食べ物も違う所で、
それでも不易流行な工場運営の方法、
人を動かす方法を勉強して力試しをしてこいという、
明確なミッションを持たされて派遣され、目的意識の明確な人材もいます。

問題は、こうした派遣人材が玉石混淆で送り込まれている事、
また、現地対応できない日本人に限って、日本人同士で群れてしまい、
夜な夜な、中国人は働かない、使えないと日本食レストランで管を巻き、
その中国人小姐のいる店でマイクを握り、女の子を金で口説く……。

また、本社で優秀と言われて送り込まれた人材でも、
こちらで個人の力量を試されると、実は社内のごますり大王だったので、
その化けの皮がはがれて、現場で何もできない人材だったという事もままあります。

ポイントは、そうした人員を送り込んだ本社の人間が、
しっかり見てダメなら1年でも送り返す。

送り込まれた側も、任期半ばであっても1年でも半年でも、
だめはダメとして返品できる社内システムで、
大手の場合は、まだ人員もそろっていますが、
中小企業では送り込まれた人員の適性を周辺で客観的にみられる人がいないこと。

198X年、入社1年目に初めて1か月中国出張して以降、
ずっと中国に携わってきた人間としては、
日本人の品質の変化(劣化?)と、中国市場の活性化で、中国人のレベルが上がった、
双方の影響が、現状のさまざまな摩擦として表出化していると思います。

中国駐在に対して目的意識を持って臨んでいるかいないかで、
その駐在の成果は大きく変わりますね。

本人の意識と資質が大きく影響するところですが、
併せて本社側の認識を見直す必要があるのも事実です。

以上ここまでです。

 

出典:中国駐在員・送り出す本社の認識は?


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/