中国工場・洗浄機の設定温度管理不備!!
前回は、ある日系中国工場の洗浄機の洗浄液補充がしっかり出来ていたというところまで書きました。
その後、日本人駐在員との打ち合わせの席で、「洗浄機の洗浄液は割と減るものなのですね」と言うと、設備担当の日本人駐在員から「どういうことですか」と聞かれたので、確認した補充記録から補充頻度の状況を話しました。
すると彼は、「それはおかしい、そんなに液が減る訳がない」と言い残して現場に確認に行きました。
しばらくして帰ってくると「洗浄機の温度が規定よりも高く設定されていた。あれじゃ、洗浄液がどんどん蒸発してしまう」と怒っていました。
後で聞いたのですが適切な温度設定としたところ、洗浄液の補充頻度は、半分程度になったとのことでした。
洗浄液は安くはありませんから、その費用はバカになりません。
洗浄機の設定温度の確認もメンテナンスの一種と言えるでしょう。
なぜこのような設定温度の違いが長い間起きていたのか?
それはその確認を怠っていたからに他なりません。
まずひとつ、温度設定自体を担当者が知っていたかどうか。
設定することを知らなければ、確認などするわけがありません。
そして、温度設定によってどのような影響があるのかをわかっていたか。
それを理解していなければ、温度など何度でもよくなってしまいます。
洗浄液の補充頻度も長い間毎日行っていたので、それが普通、当たり前になってしまっていたのです。
つまり、日本人駐在員が補充頻度に覚えた違和感を覚えることはないのです。
日本人駐在員はいますが、彼はそんな細かいことまでは見ていません。
その確認は、現場の責任者や洗浄機の担当者が行うことになっています。
つまり、そこに日本人はタッチしていないのです。
このようなパターンは日系工場ではよくあるのではないでしょうか。
ですから、日系工場だからと言って、メンテナンスや設備の条件設定が問題なくできている、守られていると考えるのは少々危険なのです。