中国工場で使用する部材の変遷!?

中国工場で使用する部材の変遷!?

日本から中国への工場進出が今もなお増えています。その時に考えて欲しいのが、日本の本社に利益が出る仕組みを作ることです。日本に利益が還流すれば、生産は中国に移ってしまうが、それ以外の機能を日本に残すことができます。

さて今日の本題ですが、中国に進出しても当初は生産だけの移管で、部品や材料は今まで使っていた日本製のものを使います。しかし、既に競合メーカーも中国に出ている段階では、生産を中国に移管しただけでメリットが出る時代はとうに終わっていますね。加えて顧客からのコストダウン要求の厳しさは日々増すばかりだ。

そんな中で次に取る手段は、日本製の部品や材料を中国製に換えることです。先ずは日本メーカーの中国工場製に換えることをしますね。ただそれだけでは顧客のコストダウン要求に応えられず次なる手段を講じなければならない。

 

その手段が中国メーカーの中国製部品や材料を使うこと。当然どこの会社でもそれなりにサンプルを評価して使えるか使えないかの判断をして、使えそうだとなれば多少のリスクを背負いながら使用する判断をすることになる。コストを取るために、リスクを負う覚悟があるかないか、ここが非常に重要なポイントです。

この覚悟がないと、中国メーカーの部品や材料を使う判断は下せませんし、使った後で問題が起きた時に被害者意識ばかりで有効な対応はできません。

実際に中国メーカーから量産品を購入し生産に投入すると、不良が多く自社製品の品質レベルが悪くなることが今でもあちこちで起きています。

 
出典:中国工場での品質管理・品質改善


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/