中国取引先に「まずい」と感じてもらうこと!!
わたしは中国駐在員のとき、購入部材の品質管理責任者をやっていました。
購入している部材が大量であったこともあり、不良は毎日のように発生していました。
こうした日々不良処理に追われる毎日だった訳ですが、仕入先部材の品質改善やその指導では、限られた工数の中でいかに・どのように成果を出すかをずっと考えてきました。
ここで言う成果とは、納入される部材の不良数や不良率を減らすことです。
その結果辿り着いたのは、工場管理の基本を徹底させて不良を出さない仕組みを作ることでした。
このやり方で多くの仕入先で成果を出すことができました。
また、わたしが仕入先・取引先と品質改善やその指導の打合せをするときに意識していたのは、次のことです。
「不良を何とかしないとまずい」
「直さないと改善しないとまずい」
と相手に思わせるようにしてきました。
取引先に「今のままじゃいけないんだ」と思ってもらうことでした。
そのためには先方から買っている部品や材料で不良が出るとこんなに困ると言うのを伝えるようにしていました。
必要によっては、自社工場の現場スタッフを先方の工場に連れて行って、現場の人間から直接不良によって起きる状況を話してもらいました。
逆に、先方の現場のスタッフや責任者に自社工場のその部材を使っている工程を見せて、ここで不良が出るとこんなことが起きて困ると言うのを実感してもらうこともしました。
取引先のスタッフに自社工場に来てもらって現場を見せたは効果がありました。
見せてすぐに不良が減った訳ではありませんが、不良が出たときの対応などは以前とは違うものになりました。
お互いに現場の人間なので、現場の苦労はわかると言うことだと思います。
中国企業でも不良を作ろうと思って出している訳ではありませんから。