中国企業・量産ラインで不具合対策テストをする?!
前回中国製造業は、4M管理の意識がまだ低いと書きました。
日系企業はそのことを認識したうえで、
取引先中国企業に4M変動管理を要求していくことが必要です
今回はまさにその4M変動管理に対する認識が、
不十分な中国企業での出来事を紹介します。
顧客クレームなどの不具合が起きればその対策を講じます。
対策案が複数あれば、
費用対効果でベストなものを選択することでしょう。
対策案がひとつしかない場合でも、
効果の有無は必ず確認します。
効果があれば、対策として正式に実施することになります。
ある中国企業では、使用している部品の不具合が原因で
製品にトラブルが発生する事態となりました。
早急に対策した部品を入手しましたが、
事前のテストを行わずいきなり量産ラインに流しました。
そこで効果があるのかないのかを確認したのです。
量産ラインを使ってテストを行うことは当然あります。
問題だったのは、不具合対策を施した部品を
量産に投入し効果があることを確認できると、
顧客に報告もせずその量産品を出荷したことです。
顧客に不具合の対策報告書を提出しましたが、
対策は既に実施済みとして報告したのです。
つまり事後報告です。
それも時間が経ってからの報告でした。
顧客は報告書が提出されるまで、
暫定対策が続いていたと思っていました。
実は恒久対策を実施するまでの暫定対策として、
完成品の全数検査を実施して
不具合品を取り除くことをしていました。
顧客は対策が本当に大丈夫なのか、
問題ないのかの確認や判断をする機会を失ったのです。
中国企業は、既に納入している対策品で
問題が出ていないのだから大丈夫と言い張ります。
この辺りに中国製造業の4Mに対する認識の低さが出ています。