中国企業・工法変更も検証なし!!

中国企業・工法変更も検証なし!!

ある中国企業では、金属の曲げ加工とプレス加工をやっています。曲げ加工は特殊なローラーを多数通すことで加工しています。簡単な加工ではありませんので、この工場のひとつの売りとなっています。

もうひとつのプレス加工は、特殊なものではなく一般的な成型や穴あけ加工ですが、扱っている製品は大きい重量物でした。ある製品では穴位置精度の要求が厳しく位置決めに工夫が必要でした。

そのためにガイドローラーを設置してワークの位置を安定させることにしました。ところが生産をしていくと、位置決めは安定するようになったのですが、ガイドローラーにワークがスムーズに入らずセットに手間取るようになったのです。

生産部の組長は、生産性が落ちることから位置決めの方法を変更しました。ガイドローラー方式であれば、ワークは正しい位置にのみセットできますが、変更した方法の場合、この点はどうだったのでしょうか。

この位置決め方法の変更は、工法の変更であり生産上の大きな変更点です。しかし、現場の管理者である組長にその認識がありませんでした。実はその位置決め方法で、セット時のワークの位置が安定するかどうか、穴位置精度に問題がないかを確認していませんでした。

この中国工場では、生産上の工法や設備、治具などの変更が、品質に影響を与えるという認識がないので、変更に伴う影響の評価、品質確認を行う決まりがありませんでした。

組長は、少し生産をしてみて穴位置不良がないから、この方法で問題ないと考えていたのです。不良が発生する可能性について、検証していませんでした。

実は幸運なことに変更した方法でも、ワークのセット位置は安定することが確認できました。でも、生産部の組長は、どうして変更した方法でも位置が安定するのか、穴位置が不良にならないのか、その理由を理解していなかったのです。

工程を変更したときに何の確認もしない中国企業は、さすがに少ないと思います。しかし、どのような確認をしたのかが重要なので、そこはしっかりチェックすることが必要です。

 

出典:中国企業・工法変更も検証なし!!


KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/