ルールの形骸化が不良を招く?!
中国工場では明確なルールや決まりごとがないために、それが原因で不具合が発生するということはよくあります。
一方で、ルールはちゃんと決まっていたのだが、それが守られていなくて不具合が発生するケースもあります。
ある日系の工場では、製品の特性を左右する工程での治具のセッティングは、工場の技術部が行う決まりになっていました
要するに、その治具のセッティングの良し悪しが製品の特性に大きな影響を与えるので、現場のスタッフではなく技術部がやるということになっていたのです。
あるときAという製品で特性不良が発見されました。
原因を調査していくと、この治具のセッティングをその工程の班長がやっていたことがわかりました。
当然、セッティングをして試し生産をして特性を確認することになっていますので、本来であればそこで発見できるはずです。
ところが何回かテストをした後に、特性が規格を満足していないのに生産を開始してしまったのです。
テストでNGだったものが同じ条件で生産してOKになる訳もなく、生産品も特性NGとなりました。
それまで生産したものは、廃棄処分となりました。